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zoom RSS フィリピン旧日本兵問題

<<   作成日時 : 2005/05/31 09:11   >>

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フィリピン・ミンダナオ島で旧日本兵が発見されたという話は、結局情報の真偽が確認できないまま幕引きということになりそうだ。ぼく自身、最初の報道の時点でおかしいと気づけなかったのはちょっと悔しいが、「生存者は他にも50人くらいいる」とかいう話が出てきたあたりで、なんだかヘンだなと思った人は多いのではないか。冷戦時代の米国の都市伝説で、「ジョージア州には2万人のコンゴ兵と3万人のモンゴル兵が潜んでいる」というのがあったと聞くが、なんだかちょっと似ている話。
情報提供者の胡散臭さが明らかになったとはいえ、実際に旧日本兵の生存者がいる可能性はゼロではないし、今回の件が「誤報」とまでは言えないけど、こんなあやふやな情報で踊らされたマスコミの質ってどうなんだろうという疑念は抱かざるを得ない。産経や読売は社説でまで言及していたわけで。
面白いので自分のためにコピーしておきます。特に産経のはいつものことながらすごいですね。
平成17(2005)年5月28日[土]
【主張】旧日本兵生存 故国が持つ引力のすごさ

 戦後六十年という膨大な時間の嵩(かさ)を挟んで、フィリピンのミンダナオ島で旧日本兵二人が生存していたという情報がもたらされた。二人は山岳地帯で終戦を迎えたため、引き揚げ船に間に合わなかったようだ。その後、山岳ゲリラに戦術指導をするなど、思いもよらぬ運命に翻弄(ほんろう)される人生を送った。
 昭和四十七年に米グアム島で見つかった横井庄一さんや、同四十九年フィリピン・ルバング島で見つかった小野田寛郎さんと状況は異なるだろうが、生存という天のはからいに喜びをともにしたいと思うと同時に、故国の土を踏むことのできなかった歳月の長さに心から同情の念を禁じ得ない。
 現地で遺骨収集活動をしていた日本人男性に、地元有力者を通じて「本当にお願いします。お待ちしております 山川 中内」というメッセージが託されたのだったが、わずか七センチ四方の粗末なメモ用紙に弱々しい文字で書かれていた。望郷の念いかばかりであったろう。
 旧日本兵が所属していた第三十師団は「豹(ひょう)師団」の異名を取る精強ぶりで知られたが、ミンダナオ島で地獄絵図のような戦闘を強いられ、八割が戦死か行方不明になったという。
 フィリピン国内にはまだ四十人近い旧日本兵が残っているという情報もある。見つかった二人の年齢が、一人が八十七歳、もう一人も八十五歳ということを考えると、とても悠長に構えてはいられない。当局の迅速な、さらなる調査を望みたい。
 旧日本兵にとって、もとより六十年の空白は埋めるに埋めようがないに違いないが、当局は帰国を望む人には疎漏のない受け入れ態勢を準備すべきであるし、私たちもこの不条理を強いられた気の毒な同胞を温かい心で迎えたいものだ。
 彼らが異国の山岳生活で思い描いたであろう故国の風景は、あるいは「うさぎ追いしかの山、小ぶな釣りしかの川」のようなものであったかもしれない。変貌(へんぼう)著しい今日の日本を見れば、その驚きは想像を絶しよう。
 しかし、風俗や人情は六十年前とは様変わりしていても、人間の魂が帰還することを飢渇するところはその産土(うぶすな)だ。故国とは何という大きな引力を持つものであろうと思う。

「産土」っていうのがいいですね。使ってみたかったんだろうな。40人生存説も特に疑問なく受け入れてるみたいです。あと、同じ日の産経抄も、もちろん爆走してます。
フィリピン・ミンダナオ島に「旧日本兵が生存」というニュースは、日本中に大きな衝撃をもたらした。反政府ゲリラが支配する山岳地帯で、約六十年にわたり生活してきたというのである。旧陸軍第三十師団に所属した二人と見られるが、ほかにも生存者がいるという情報もある。▼何を頼りに、どのような生活だったのか。八十七歳と八十五歳というふたりの年齢からは、流れた歳月の重さが伝わってくる。一日も早い帰国を願うばかりだが、帰ると軍法会議にかけられるのを恐れているという話は、戦争の中に生き続けてきた厳しい人生をしのばせる。▼第三十師団は「豹師団」と呼ばれた精鋭。大戦末期に南の戦いに出動した。物量で圧倒する米軍との戦いで一万六千人のうち帰還したのは三千人ほどに過ぎず、遺骨も帰らない人も多い。食料も武器の補給もない自活自戦。戦友たちが語る「言語を絶する地獄絵」を、想像もできない日本人がほとんどだろう。▼昭和四十九年、同じフィリピンのルバング島から小野田寛郎元陸軍少尉が帰国した。記者会見で当時の田中内閣からの見舞金、百万円の使い道を尋ねられ「靖国神社に奉納する」と答えたことに対し、軍国主義にくみする行為だとの批判が寄せられた。▼小野田さんは著書の中で、「なぜ祖国のために戦って命を落とした戦友に礼を尽くしてはいけないのか」と記している(『たった一人の30年戦争』)。戦後日本との精神的断絶を痛感して、帰還一年でブラジルに渡った。▼それから、さらに三十年余。日本は首相の靖国神社参拝を中国から批判され、毅然(きぜん)とした姿勢をとれないでいる。旧兵士たちの目に、日本はどう映るのか。帰還の暁には、じっくり耳を傾けなければならない。
靖国問題にまで手を広げてますね。

さて、こちらは読売。
5月28日付・読売社説(2)

 [元日本兵]「戦後60年『奇跡の生還』ニュース」

 戦後60年を経て、かつての戦地から、奇跡的な生還のニュースがもたらされた。
 フィリピン南部ミンダナオ島の山中で、元日本兵とみられる2人が見つかったという。マニラの日本大使館員が現地に入り、確認を急いでいる。
 旧陸軍中尉の山川吉雄さんと、伍長の中内続喜さんとみられている。ともに80歳を超える高齢だ。
 厚生労働省などによると、2人はミンダナオ島で作戦に従事中、終戦を迎えた。そのまま島にとどまり、反政府ゲリラの勢力下にある山岳地帯で生活していたという。戦後も2人は“戦場”にとどまっていたのだろうか。
 長年の労苦に、心から、ねぎらいの言葉を贈りたい。
 昨年8月、この島で材木の切り出し事業をしている長崎県在住の男性の関係者が、2人と遭遇したことがきっかけだった。男性からの連絡で、戦友団体が現地を訪ねるなど調査を始めた。
 「日本に帰ると軍法会議にかけられ、処刑される」。2人はそう案じていたという。関係者を通じ、1974年にフィリピン・ルバング島で発見された元日本軍少尉・小野田寛郎さんのことを掲載した雑誌や、「心配しなくていい」とつづった手紙を差し入れるなどし、2人の不安な気持ちを和らげていった。
 隔絶された世界から2人を救い出す道筋をつけたのは、戦争で同じ辛酸をなめた戦友たちの熱意だったと言える。
 2人とも日本への帰国を希望しているという。政府には、できるだけ早い帰国の実現と、もし日本での生活を望むのであれば、手厚い支援を求めたい。
 元日本兵の帰国といえば、小野田さんや、その2年前にグアム島のジャングルで発見された横井庄一さんらの姿が思い浮かぶ。
 それから約30年、戦地からの未帰還者の調査に、政府はどれほどの力を注いできたのだろうか。厚生労働省は、「元日本兵らしき人物がいる」といった情報が入ると、外務省と連絡をとり、現地職員を調査に向かわせるなどしてきた。遺骨収集事業に合わせて、未帰還者に関する情報収集も続けてきた。
 しかし、戦友団体などからは、政府の姿勢が形だけで、成果が上がっていないと、不満の声も出ていた。軍隊経験者の高齢化が進む中、「もはや生存者はいない」という思いこみはなかったか。
 今回、ミンダナオ島では、なお数人の元日本兵が生存している、との情報がもたらされている。徹底した調査と捜索に当たってほしい。

さすがにこちらは40人説はとらず、数人生存説を紹介するにとどめてますね。どちらかというと、政府批判っぽいトーンです。どちらかというと、政府はあやふやな情報にもちゃんと対応しているという感じではありますが。

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ガセネタ? 旧日本兵騒動のなぜ?
誰も日本人が会っていないということでコメントを避けて来ましたフィリピンのミンダナオ島で旧日本兵が帰国を希望しているという報道ですが、ここに来てガセネタではないかという話になって来ました。 ...続きを見る
社長の本音日記
2005/05/31 10:58

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内 容 ニックネーム/日時
産経新聞は謝罪記事を載せましたね。
「誤報」と言い切れない段階でちゃんと対応したというのは、いちおう評価してあげたいです。
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私たちは今回の報道の問題点について、大量の報道で、あたかもすぐにも旧日本兵との面会が実現するかのような印象を与え、旧日本兵の家族や関係者に大きな心理的負担をかけた点が最も重要だと考えている。
原因としては情報と事実の峻別(しゅんべつ)がないまま、その情報に寄りかかりすぎたこと−などが挙げられる。率直に反省し今後の重要な教訓としたい。
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とつか町住人
2005/06/01 18:35

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