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zoom RSS 山際素男「不可触民と現代インド」

<<   作成日時 : 2005/10/11 23:56   >>

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不可触民と現代インド
最近、特に経済界でインドに対する注目度がアップしているわけだけれど、IT大国としてのインドと、特にカースト制度を中心とする古くからの因習が多く残るインドとが、どうもぼくの中で結びつかない。
この本は、最下層カーストや「指定カースト」出身の人々の中でも、特にその地位向上に向けた政治活動や宗教活動を行っている人々へのインタビューを通じて、現代インドの抱える問題を浮き彫りにしている。
カースト制度って何となく「インド固有の文化」みたいな捉え方をされていて、たとえば南アフリカのアパルトヘイトみたいに国際社会からの非難を浴びるようなことはない。あまり深く考えたことはなかったが、これはなかなか不思議な話である。カースト制度は結局のところ、人種差別の問題であり、本来は解消されるべきもののはずだ。文化相対主義でどうにかなるものではない。
われわれ遠くの日本人としては、何となく「そういう文化だから」で目をつぶってしまいがちな面もあるが、この本にはカースト制度に苦しめられてきた人々のナマの声が収められていて有意義である。

ただ気になったのは、何となくインタビューの相手に偏りがあるんじゃないかと思われること。つまり仏教への改宗を進める勢力の関係者が多い感じ。たぶん日本人ながらインドの仏教徒の代表となった佐々井秀嶺師のコネでインタビュー相手をアレンジしてもらってる面があるんじゃないかと勘ぐってみたりした。
カースト制度はヒンドゥー教そのものだから、カースト制度からの脱却を図る人たちが他の宗教へ改宗しようとするのは自然な流れで、仏教もそういう流れの中で信徒を増やしているという。不可蝕民出身のインド初代法務大臣アンベードカルという人の影響も大きいだろう。でもきっとイスラームへの改宗ももっと多いんじゃないかと想像する。イスラームの側の話が出ていないのはこの本の一つの弱点かもしれない。
不可触民と現代インド (光文社新書)

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